愛ちゃんがイク！暴力団からの逃亡記

「いや、惇ちゃん・・・。脅かさないでよ。」
私は惇子のテクニックと人に対する直感力を怖れていました。
「うふふ。冗談よ。でも、愛ちゃんはあぶない仕事やってるから・・・。」
惇子は全てを悟っているかのように、
「でも人を殺せば、現世か来世で報いとして自分が殺されるんだわ。カルマの法則はあるのよ。」
「カルマの法則？」
私は惇子に向き直りました。
「そうよ。あたしだって中学校に入ってすぐに男たちに犯されて、夥しい回数イカされてきたけど、
その反動としてあたしは風俗嬢として多くの男たちを射精させてきたんだから。この体で。」

惇子はそう言うと、私の両手をとりました。
「さあ、朝ごはんにしましょう。」

私は仙台市にある知人女性のアパートに逃げ込みました。
その女性は「惇子」といって、過去に風俗嬢として働いていたこともある女性でした。
私とは高校時代からの知り合いという関係になります。

「悪いわねえ、急に来ちゃって。」
「別にかまわないわよ。私と愛ちゃんの仲なんだから。長くいてかまわないから。」

私はサングラスを外すと部屋にあるソファに腰を下ろしました。
正確には私と惇子の関係は対等なものではなく、貧富の差による主従関係のようなものが
ありました。
私の実家は半分ヤクザで半分不動産経営といった感じで裕福でしたから。
私からみると惇子は「使用人」といった感じでした。
どうせ私の頼みも断れないだろうな、という目算があったのです。

・・・それにしても。
あの事件がまったく報道されないのは変だわ。私は思いました。
まさか見つかっていない？でもこの夏の暑さだし、死体の臭いで気づくはずだわ。
私はグラスに入ったビールを飲み干しました。

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「・・・あん、ああんイクっ。・・・あっ、あっ、あっ。」
ベッドの上で下半身を痙攣させて、私は絶頂をむかえました。
私は左手で自分の胸をもみ、右手で性器を激しく愛撫すると簡単にイッちゃう女なのでした。

東京都内のホテル。
アパートを抜け出してから２泊目。
テレビをつけてもそれらしい殺人のニュースは伝えられていませんでした。
「やっぱりこんなとこでオナニーしてる場合じゃないわ。」

いつ捜査官がホテルの部屋に押し入ってくるかわからない。もしくは暴力団が。
再び荷物をまとめると、私はその日の夜のうちに仙台市行きの高速バスに乗り込んだのでした。

所持金は50万円。
さてと、どこに逃げようか・・・。
JRの駅で次の列車を待つ私は考えました。

とりあえず東京のホテルで２～３泊してから、女友達のいる宮城県仙台市に逃げ込もうと
考えました。ただ警察はもっと早く動くのかもしれない。
また彼を殺したであろうヤクザにも私は狙われるかもしれない・・・。

私はコーヒーを飲み終えると、急いで駅のドトールを後にしました。